#87 何が意義深い問題なのか考える

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

1
まわりの「意識高い系」の人たちがすすめる、安宅和人『イシューからはじめよ』ってビジネスマニュアルをたちよみ。
著者は東大生物化学→マッキンゼー→イェール脳科学Ph.Dマッキンゼー→ヤフー役員って人。
あらゆる現象を問題-解決の図式にあてはめて早く答えを出すような人、それがとても早くて正確な人だと思う。
2
この本の論旨を要約すると、世の中にはなにかジワジワとわいてきた問題を解決するという状況が多くて、だいたいの人は「解決方法をいろいろ学ぶ→何が意義深い問題なのか考える」という行き方をとる(著者はこれを「犬の道」と呼ぶ)が、「何が意義深い問題なのか考える→解決方法をいろいろ学ぶ」という行き方のほうが早くて楽だよ?って話。
3
こういう本が流行するのは、現代日本では、わけもわからずガムシャラに働いている人が多いということを暗示している。
なぜそういう働き方が主流になるのか?
事態をかなり簡単にまとめると、燃料と食料を外国から買っているので、何か外国に売れるものを作らなければ、という焦りのような感情が強いのかなぁ。