2014-01-01から1年間の記事一覧

#122 電脳高島平

たまにFaceBookを見るときの、おおきな精神的圧迫感。これは何なのか。おそらく、今日は近所を散歩するだけだったおれと、バイクを修理した彼(既婚)と、仲間と山へいった彼女(高度専門職)の日記が、同じ型枠のなかにはめこまれていて、自分の人生がどれ…

#121 芸術作品のたのしみかた

1 芸術作品に対する関わりかた楽しみかたが、よくわからなくなってしまった。 「この人は広島うまれで耳がきこえなくて(ウソ)」ほど極端でなくても、人の名をつけて世に出る作品は、それぞれ固有の物語を背負っている。 2 先日いなかで目にしたのは、「…

#120 銀河のはちぇまで

1 この夏どこかへ行きたいなあと思い、ぼんやり世界地図を見る。 涼しくて、人は少なく、安全で、空気や水がよく、おしゃれで、ちょっと風変わりなとこがいい。 プラハ、リスボン、ビルバオ、ボローニャ、ヘルシンキ、サンクトペテルブルク、ブエノスアイレ…

#119 場末

1 このごろ場末にはまっている。 鮫洲にある洋服屋のアウトレット。 五反田の星製薬跡地の日当たりのわるい建物にある洋服のデザイン事務所。 等々力のはずれの安アパートにある芸能事務所。15歳のアイちゃんを筆頭に、がんばり屋さんっぽい女の子が4人所属…

#118 宝貝好好

1 ♪ ブリリアントグリーン - そのスピードで 春。おだやかな夕べ。 このバンドは京都北山あたりの人たち。 二条駅から千本通りをとぼとぼ歩いて、うちに帰る。 おしゃれなカフェが電気を半分消して、片づけしてる。 あちこちに伊吹文明の選挙ポスターが貼っ…

#117 包み紙

1 ある人が、なんてことない品物を箱に入れて、包み紙に入れて、人に渡す。 ときには配達人を雇う。 もらった人は、それを受け取って、封を開ける。 なんてことない品物が入っている。 家のなかのしかるべき場所にそれを置く。 2 そういう儀礼。なんだかな。…

#116 彼の巡礼の年

1 いまさらながら、村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』という小説をよんだ。古本屋でのんびり。 2 寓話として読むなら、これは20年後の『ノルウェイの森』。 ものをつくるという営みを都会でつづけ、日常の繰り返しに少し疲れてしまった…