いじめ

1
公立学校って、異質な社会環境におかれた人々があつまって、しかも年齢的に自我がつよくなって好き嫌いをハッキリ言うようになる時期の若い人たちを、長時間密集させるのだから、いじめが非常に起きやすい環境だと思う。
よって、いじめをなくすには、「異質な社会環境に置かれた人々」「好き嫌いがハッキリしていく」「長時間密集させる」の3条件のどれかを変えるのが手となる。
2
「異質な社会環境に置かれた人々」を変えるなら、私立学校のように、似通った家庭環境の子供たちを集めて「均質な社会環境」をつくればよい。このとき、均質といっても少しの差異はあるから、そこからいじめが起きる、という可能性は絶対にある。
3
「好き嫌いをハッキリ言うようになる」を変えるなら、強い力をもった教師が、少しでも差別的な言動をした生徒を叱りつければよい。家父長的という感じがしておそろしいが。
4
「長時間密集させる」を変えるなら、科目単位であちこち移動する予備校のような仕組みにすればよい。学校内に相談所や保健室や図書室をつくって気分のすぐれない人はそっちに行くとか。あるいは学校外に若い人たちの所属するコミュニティをつくって、いじめられている若い人は、そっちを主に活動するようにするとか。
5
あるいは、集団のメンバーに共通の大きな目標や価値観を与えるのが解かもしれない。2と3と4で扱った問題が同時に解決する。
6
問題は、これらを現実のなかでやれるかって話。
それを防ぐ方法は理論的にはある、しかしちょっとした手違いで起きてしまう。
これは、食品が腐るのと似ていると思う。