#100 胎内くぐり

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【 優しく包み込むような光と色彩。曽谷朝絵展「宙色(そらいろ)」 】
http://www.roomie.jp/2013/09/100787/

きゃー!カワイイー!

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とはいえ、これは現代美術ではなくインテリアデザインだろう。
この30年ほどの流れとして、世界的に、美術作品の価値判断をする役割が美術評論家からキュレーター(展覧会プロデューサー)に移り、歴史的・理論的な意味よりも同時代的・非言語的・大衆的な訴求力のほうが重要になっているようだ。

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もし、ある芸術作品のよしあしを考えるとき、そこに批評がなければ、残るのは大衆誘導(集客が多いほど金が入ってよい)と馴れ合い(仲間うちでべたべた褒めあうほど気持ちよい)だけになっちゃう。
あともう1つ。権威の受容(有名な人が作ったブランドもんは良いのだろう)もあるかな。

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近代社会では、自発的な自由意志においてものを考えられない人は、幼児あるいは病人ということになる。
とはいえ、こういうものは展覧会や豚アニメだけに見られる局所的な現象なので、人々がたまには主体という鎧を脱ぎ捨てて幼児や病人に変身してみたい、という願望と解釈することもできる。
江戸時代から各地の寺院にある胎内くぐりの変形か。