#64 コミュニティ?

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村上龍のテレビに、ミュージック・セキュリティーズという会社が出ていた。音楽家がCDを作りたいとき頼むような小口投資ファンド。「収益性と共感性」というのがここでファンドが組まれるときの条件らしい。広島の牧場が東京にヨーグルトを拡販したいとき、広告宣伝の一環としてためしてみた、というような例もあった。
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こういう話は、「ファスト風土化」という問題が00年代前半あたりに論じられて、北九州の若年ホームレス自殺事件や群馬の老人ホーム炎上事件によって「無縁社会」という問題が00年代後半あたりに論じられて、それから大震災があって、昨今では、コミュニティ再生とからめて論じられることが多いが、「コミュニティとは何ですか?」と人にきくと、実はなんだかようわからん。
いちばんユルく定義してみると、「複数の人があつまって何かをすること」になるけれど、これでは江戸時代の町民の長屋、江戸時代の農村、現代のイベントサークル、アニメ好きのオフ会、 "EXILE TOKYO DOME LIVE PRIDE 2013" 、それから一般的な企業のようなものも含め、ほとんどの社会現象があてはまってしまう。
これではなんだかわからん。
もっと細かく分類したほうがいい。
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人々は、JUSCO や Amazon や巨大工場や巨大倉庫のようなものによって、さまざまな商品を安く簡単に買うことができるようになったけれど、代わりに人生の輝きや町の楽しさを失ったように感じる。
これを取り戻す活動を、一義的には、コミュニティ再生と言っておけばよいだろう。

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1. 社会的な立場があるから普段なかなか言いづらいと思っていることを言ってみること(無知のヴェール)
2. ばからしいと言われても何かを言ってみること(→5)
3. 自分ではどうしても(無意識的に認知バイアスが働いて)考えないようにしている事柄について考えること

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【 「マクドナルド理論」を使うとより優れたアイデアが出てきてプロジェクトが進行する 】
http://gigazine.net/news/20130502-mcdonald-theory/
Bellさんのマクドナルド理論とは「実行可能なアイデアのうち最低のもの」を提案することによって、ディスカッションが始まり、人々が急にクリエイティブになることを言います。最悪のアイデアを実行しないために、人々はよいアイデアを出そうとするのです。