トランス・アフリカン・ハイウェイ

新書アフリカ史 (講談社現代新書)

新書アフリカ史 (講談社現代新書)

これがおもしろい。
このごろ同じことばかり考えている。
交通とか交換とか構築とか、一時期の柄谷行人の考えていたようなこと。

トランス・アフリカン・ハイウェイを司馬遼太郎のような沢木耕太郎のような人が旅するロードムービーないかな。
ちょっとスキャンダラスな、トラック運転手とか売春とか麻薬とか伝染病とか乱闘とか出てくるやつ。
時代をさかのぼって植民地以前の歴史とか描かれているとさらに興味深い。
とはいえ、自動車というのは益体もないものだから、物流網の整備がすすむと結局、高速道路のIC周辺にチェーン展開のガソリンスタンドやモーテルがあって、その周辺の小屋にデリヘルの置屋が集結してるような、東海道と似た光景がひろがっていくのだろう。
車社会なんてどこ行ってもそんなもんだと思う。
そこになんか不思議な幻影をみることは、一種のロマン主義なのかな。
いかに益体もない基盤のうえであっても、なんかおもしろいことをするのが、たぶん人間の営みなのだろう。