やわらかい安定感。

この夏は自分のなかで「お友達を増やそうキャンペーン」ということになっているから、ルームシェア専門の不動産屋さんをやっている友人のホームパーティのようなものへ行ってきた。
そこであった人から、関西のある大学の映画研究会の出身者があつまって、20代の女性5人で暮らしている家のことを色々教えてもらったのだが、なんだか、楽しそうね。
都市の自由がありながら家族のような人々との安定した暮らしがあって・・・あたらしい時代を映す物語になりそうな雰囲気。
話しているうちに『臨死!江古田ちゃん』の話題になったけれど、たぶん、あのようなマインドセットでは、たとえば地方出身者が東京都心で派遣ではたらいた場合、生きる強度を長期的に持ち続けることはできないんじゃないか?っておもうと、同居人の存在は心強かろう。
労働市場における規制をゆるめると、それは大きな流動性を人々にもたらし、規制があるときより大きな自由が与えられるけれど、同時に生活の安定は失われていく。
経済が不況に襲われたとき、個々人の生活の崩壊を避けるために必要なのは、なんらかの緩衝装置であって、人によってそれは、会社だったり家庭だったり社会保障だったりするのだろうけれど、そういったものに頼っていける確率は、今は人によって、かなり低かったりもする。
そのとき、頼りになるのは「やわらかい安定感」を共有できる友人関係なのかもしれない。