猫。

猫を飼うことにした。
数年後のことである。
そもそも猫を飼うってどういうことだろう。
どっかで弱っている猫を拾ってくるのだろうか。
家の中が引っ掻き傷でめちゃめちゃにされてしまうのだろうか。
それとも、血統書つきのやつを店で品定めして買うのだろうか。
そうして選んだ猫に自分の帰りを待っていてもらうのだろうか。

動物を飼った経験が一切ないので、よくわからない。
「うちの猫が殖えちゃって・・・」などと愉しげに話す人に対して、言い知れぬ恐怖感をおぼえる。
それは自分の生命力のなさから来ているのだろうか。
ともあれ、猫との出会いの場面について、もっと知りたいと思う。
The Door into Summer

=○=

三軒茶屋で終電が終わってから駒沢方面に抜け、柿の木坂のあたりを夜な夜なあてもなく徘徊していた頃のことを思い出した。
あの辺はどこの家からも、異国情緒たっぷりのお香の匂いがする。
海の鳥・空の魚 (角川文庫)
人間たちを眺めているのが好き、というこの悪趣味。
(http://yakei.jp/cgi-bin/fvote/fvotedit.cgi)

高校時代、この嘘っぽさといかがわしさの全てが好きだった。
(http://yakei.jp/db/summary.cgi?row1=music)
いろんな人生があっていい。
たとえお祭りの日に孕んでしまっても、それはそれで正しい。
正しい生命の芽生えなのだろう、とか思ったりした。
「僕の故郷にはこういういかがわしい場所が100ヵ所くらいあって、いつか全部案内するよ!」なんて言っていたことを、思い出したりもしてみる。
あれから2年くらい経つのか。