精神現象学

末広町
久しぶりに再会した友人が再来年ドイツに1年滞在する予定を立てたことを聞き、決められたレールに乗り切らない余裕って精神衛生上大切だな、と思った。


=○=


・池袋
誰も僕の話を聞く必要はない。
にこにこ笑って相槌を打つようにしている。
まともに議論ふっかけても…
わかってくれる人がいないことが確定したとき…
何も返ってこないことが判然としたとき…
そのときの徒労感を遅らせにかかっているのだろう。
でもやっぱり、自分も誰かにわかってもらえたらそのほうが嬉しい。
少なくとも、それを伝えないのは、不誠実だと思った。
言うべきことは言う。


=○=


「あなたにふさわしいのは私じゃないんだよ…」というのは一種の逃げで、「あなたじゃなければじゃあ誰だと思う?」と聞き返さなきゃいけない。
「もっとこんな人…」がすぐ出てくるようなら2人の関係は終わっている…か、誤解の溝ができているか、どちらかだろう。
出てこないなら、何か別のことを言いたいんだと思う…というか、逃げたい気持ちが強いということなんだろう。
とりあえず何でも聞いてみて話すことだと思った。


=○=


・王子のラガッツィ
公園で遊んでいる男の子と女の子を飽かず眺めていた。
王子のラガッツィは素晴らしい。
ブランコを漕いでいる女の子の、躯が前に進むとき揃えた脚をゆっくり伸ばして、最高地点まで行ったとき、伸びきった脚を折り曲げにかかる…その瞬間の仕種が可愛らしく、何度でも見て飽きなかった。