#106 マンダラ的 - カバラ的
- 作者: 日埜直彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/04/27
- メディア: 単行本
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磯崎新『手法論の射程 - 形式の自動生成』 なる本をチラチラ読む。
マンダラ的 - カバラ的 という対立概念がおもしろい。
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世界を、絵のように固まった個物が見立てによって次々と羅列されていくものとしてとらえるのが、マンダラ的な世界観。
それに対して、世界を構造的に把握し、つまり、実はすべてがつながっていて、個物は他の個物すべてと或る比率をもった関係の結び目として現れる、というふうにとらえたのが、カバラ的な世界観。
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数年前、ゲーム理論という応用数学の1分野をちょっと詳しくまなんでいて、そこにはイスラエル人研究者がなぜか異常に多くて、これは明らかにユダヤ教の現代的な変形だと思ったのだが、なるほど、それはカバラ的と言える。
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一方、たとえばコミックマーケットのような場では、見立て(類推)によって次々とあたらしい個物が生成するという意味で、そこにはマンダラ的な世界観がひろがっている。