#104 ?

磯崎新の昔の本を10冊も借りてきて流しよみ。
この人は建築家を名乗っているが、造形より文筆によっぽど才がある。これは何なのか?
アリストテレスにならうと、人間の知的な活動は、構想(テオリア)、政治(ポイエーシス)、制作(プラクシス)の3つに分けられる。
人によって各分野に得意と苦手があると考えると、わかりやすい。
「フレンチ・セオリストたちが引退して芸術批評はすたれた」という話を先日どっかで読んだが、それをこの図式に当てはめると、芸術作品の良し悪しを論じる社会的な現象の中心になっている人が、学者・批評家から学芸員・企画家に変わったため、構想ではなく政治を得意とする人が書く下手な文章が多く出回っている、ということになる。
この移行はなぜ、どのようにして引き起こされたのか?