# 77 全知全能

1

おどろきの中国 (講談社現代新書)

おどろきの中国 (講談社現代新書)

橋爪大三郎大澤真幸宮台真司『おどろきの中国』という対談を寝転んでよんだ。
彼らが対談のなかで描くのは、「すべてが政治になる」中国。
これは、どうも色気がないように思う。
彼らはある社会というものを、静態的に図式的に描こうとするから、こういうことになるのだろう。
たとえばアメリカには、ジャズがあり、ミッキーマウスがあり、ベースボールがあり、NASAがあり、Appleがある。
こちらはそういうのを知りたいのであって、それには歴史におもむくことだ。

2

近代日本の批評1 昭和篇(上) (講談社文芸文庫)

近代日本の批評1 昭和篇(上) (講談社文芸文庫)

柄谷行人蓮實重彦三浦雅士浅田彰『近代日本の批評』という対談を寝転んでよんだ。
こうして対談の場に出ると、それぞれの人の話の特徴がよくわかる。
しかし、この対談はいったい何をしているのだろう。
さっきの対談が、すべてを政治的に語ることに専念していたのに対し、こちらは文学論争、というより、明治以降にあらわれた主要な文藝評論家についての印象をそれぞれが語ることに終始している。
扱われている話があまりにも観念的で、何をしているのかよくわからない。
あとで気になる断片を拾いあつめなくては。

3

【 京大ゴミ講究戦争の行方 】
http://www.kyoto-u.com/lounge/hokubu/html/200502/05020017.html

うまいこと標準化された現代自然科学のように、カノンが1種類だと、結局このようにエゲツナイ序列ができあがる。
一方、昔から魑魅魍魎がうろつく文学のように、カノンが無数にあると、結局だれも読みきれない。
はて...