#8 ネットの書評

1
ネットの書評に得点をつけるアルゴリズムを作れないかな?
うまいこと読者にあわせて。
新刊・既刊、大新聞の書評も素人の匿名書評もとりまぜて。
2
今日、本屋へいって生気をとりもどした自分を発見した。
この経済・社会環境で、本屋という業態がいつまで続くのか心許ないから、なんとか楽しく生きるための拠り所をつくっておきたい。
いずれ紙の書店が滅びたあと、ほんとうに向精神薬にたよるしかなくなると辛い。
3
たとえば私が地方都市に転居するとして、しっかりした本屋(レコード屋・図書館・映画館・レンタル屋・飲み屋・カフェ…なんでもいい、メディアテーク・公共圏の機能を果たす場所)のない場所では、息が詰まってしまう。
この夏いなかに滞在したとき、思考がにぶくなっている、何に対しても関心を失っている、と5日でわかって、逃げるように都会へもどってきた。
たとえばどこかのシャッター商店街で、個人商店主だった老人がそれぞれ部屋にとじこもって、同じようにつまらないテレビを見ているーつまらないということを本人もわかっていて、しかしそこから抜け出す方法はわからなくなってしまった―のを想像すると、ぞっとする。
若い人にはネットがあるけど、やっている人に生気がなければ、同じことになる。ただ、ぼうっと2ちゃんねるをやって、ニコ生を見て、ただそれだけ、あとは向精神薬と占い師にたよります。ってのは、あまりにもさびしい。

4
誰かが書庫の奥底に眠っていた本をひもといて、何かひらめいたとき、それをネットに書く。しかし今のGoogle検索では、キーワード入力が要るから、その記事には結局ほとんど誰も引っかからない。RSSリーダーのようなものも「お気に入り」をあらかじめ登録する仕組みだから、馴染みのサイトが情報源になり、物足りなさがある。誰かの脳内?体内?では日々なにかすごいことが起きている。それをみんなで共有する、というより俺のところに届けてもらうことはできないものか。誰とも知らぬ人の手によるネット書評・ネット記事のなかから日々わいてくる綺想を、特殊な手法で浮き上がらせる、不思議なアルゴリズムを発明したい...