イナカの保守

1
「昔と同じようにするのが正しい」というのがイナカの保守の基本的な世界観。農村的というか。
ここから出発して、たとえば労働観は、「仕事は我慢と同じだ」「賃金は我慢料と同じだ」「我慢して何をするか?昔と同じことをするのだ」...ここに帰結する。
イナカの保守は、保守といいながら彼の世界観の基盤をなす歴史的事実の作られた過程を疑わないから、この「昔」というのがどの「昔」なのか...その人の子供時代のことなのだろう。
あるいは身近な人の昔話に語られた「昔」なのか...
2
それは退屈だ。環境の変化への対応が遅い。
とはいえそれが悪いばかりではない。
「昔からやってきたこと」には進化的な安定性があり...