漬物と財布

吉池にうまそうな食材があったので、にしんの粕漬けと、にんにくの醤油漬けをためしてみる。
帰りの道すがら、新しい財布がほしいなぁ・・・と、軽くおもう。
今使っている布製の財布が弁当箱みたいな形でとても気に入っているのだが、小銭入れの部分がけっこう傷んでいて、街を歩いていて取り出すとき、ときおり小銭が散らばってしまうのが難点。まぁ毎度のことながら、見てくれの冴えない男がひとり、灰色の地下鉄の駅の構内で、人ごみの中を地べたに屈みこみ、落とした小銭を拾うわけだ。『忍たま乱太郎』というアニメに小銭拾いが得意な少年がいたなぁ・・・と思いながら。
しかし、こういうとこ、たとえばレディース・コミックなんかでは、シビアに見るんだろうなぁ・・・と想像する。設定としては女子更衣室あたりの大きな鏡の前にOLが数人あつまって、「あの人、同期のなかで一番だめらしいよ!こないだ部長が飲み会で『あいつにはもう叱る気にもならない』って言ってたんだって(笑)」みたいなこと話す伏線があって、その後に前述の場面。更衣室にいた一番かわいい女の子がその男と付き合っているのだが、小銭を拾う姿を見て、「あたしはやっぱり 自分の気持ちに 自信がもてない」*1というような言葉がはさまれる・・・あぁ陰湿だ。陰湿すぎる。まとまった金が入ったらグッチかヴィトンかバリー*2を買う。金で片のつくものはさっさと買ってしまおう。*3
まぁ、そんなことどうでもよくて。ある人に次に会ったときどんな顔したらよかろう・・・という問題のほうが重大だ。ジョン・アーヴィングみたいな話だ。生きることの一部分は、早押しクイズのように出来ている。

*1:しかし、ここで女の子がこう言ってしまうと、少女まんがとして収拾がつかなくなってしまうことに気づいた。物語の終わりをどの感情につなげたらいい?少女まんがの終わり方って、ハッピーエンド以外に知らないや。調べてみよう。といっても、一条ゆかりとか苦手なんだよなぁ・・・登場人物がみんな虚栄心ありすぎでしょう。読んでいてくたびれる。

*2:全身ユニクロに欧州ブランド物の小物、という組み合わせは、たとえば東海地方にいくとよく見かけるけれど、彼らの本拠地パリには皆無。という現象については、この国には「記号」の読解について非常に繊細な決まりごとがあるのだ。という言明をしておいたら、たぶん最も正しくて無難だ。これは、たとえば他の東アジア〜東南アジア諸国でも同じなんだろうか?よくわからん。

*3:その軍資金が底をついているのだが。近日中にいろんなもの売りに出すわ。