浜辺。

SCENE 1
「あなたの信念は何ですか?」
この手の質問に自分のなかで腑に落ちる答えを出せないことが、ここしばらくの懸案となっており、「方向感のない生」の原因となっていた。
今日、これが解決した・・・気がする。
たぶんね、僕の信念・理想・行動原理のようなものを言語化すると、「信念あるいは固定観念をもたずに生きること」なのです。
一方、生きることは必ず、時間の経過とともに、何らかの認識をかたちづくり、何らかの判断をくだすこと、これを伴います。
だから、僕が生きるときには、「信念あるいは固定観念をもたない状態で、何らかの認識をかたちづくり、何らかの判断をくだす」という状態が、ずっと続くことになります。
・・・さて、これは可能ですかな?
これは不可能だ。
SCENE 2
それでは前半を言い換えてみる。
僕の信念・理想・行動原理のようなものを言語化すると、「信念あるいは固定観念を、その場その場で絶えず組み替えながら生きること」なのです。
一方、生きることは必ず、時間の経過とともに、何らかの認識をかたちづくり、何らかの判断をくだすこと、これを伴います。
だから、僕が生きるときには、「信念あるいは固定観念を、その場その場で絶えず組み替えつつある状態で、何らかの認識をかたちづくり、何らかの判断をくだす」という状態が、ずっと続くことになります。
・・・こう書き換えると、何も言っていないことになります。
というのは、どんな個体でも、「信念あるいは固定観念」を、少しだけかもしれないけれど、組み替えながら生きているはずだから。
だって、あまりにも「硬い」固定観念をある個体が持っていた場合、その個体は社会のなかで、長く続くとは考えづらいから。
だから次にやることは、「信念あるいは固定観念を絶えず組み替える」ことについて、もっと条件をせばめて書くこと。
特に、「絶えず」が何を意味するかの説明。
SCENE 3
導きの糸は、きっと、1本目はバートランド・ラッセルと、2本目はルネ・デカルトとつながっている、そんな気がする。