あけましておめでとうです。

新年のお祝いをば。
今年の目標は・・・「並列」これでいこう。
初売りへ。
マーガレット・ハウエルの財布を買ってみた。
それより何より、今年はこんな休日を過ごしてみたい。
まぁ1人で行くのもいいけれど。
(http://playlog.jp/inouemarina/blog/archive/20070822)
=○=
昨年末から僕の主義として掲げている「娯楽至上主義」について。
これは刹那主義と似ているようで、微妙に違う。
何かを積み上げていくことに価値が見出せなくなってしまうような状況でこそ、嘘でもいいから「娯楽至上主義」を掲げておくことに意味があるような気がする。
見通しは決していいとは言えない。しかし絶望はしていない。
=○=

官僚たちの夏 (新潮文庫)

官僚たちの夏 (新潮文庫)

日本型年功序列制社会システムを生き抜いた或る破天荒な男とそれをとりまく男たちの群像劇。
と書くのはあまりに残酷ではあるが・・・
男たちにとって、うつせみとは蝉の一生みたいなものでして・・・

風越たちは焦った。牧も庭野も事務官たちも、手分けして、国会内外を陳情して回った。
だが、振興法は相変わらず、本格的な審議もされず、委員会にも付託されない。そのまま、会期末が迫ってきた。
国会が終れば、恒例の官庁人事の季節である。通産省では、すでに丸尾次官がまる二年在任しており、交代の時期を迎えていた。
城山三郎官僚たちの夏』新潮社,1980,2002改版,p.255

この辺の描写に見える、法案づくりに全てを賭けた男たちの熱いやり取りから、はち切れんばかりの緊張感が伝わってきて、えーちょっと何というべきか知らないけれど、男性って大変な職業だなぁと感動した。
全編通して印象的だったのは、作中いたるところ伏線が張られては解かれる展開が続いていたこと。
過ぎ去った季節の過ぎ去った出来事が、場所や言葉を媒介にして次々と重ねあわされ堆積していくさまが、めぐりめぐって物語最後の描写に繋がっているのかな、と思ったりした。