放擲、そして時の流れの穏やかさに気づく。

浜離宮へ。
ある友人に一緒に行ってもらって、憑かれたように歩き回った。
芝公園、浜松町、汐留、六本木、麻布十番
ずいぶん焦っている。


城南の秋の風は颯爽と街を通り抜けていく。
かもめ…
金木犀の強い香りがあたり一面に漂っていた。


=○=


流れる時を捕まえるために焦る必要はないはずだった。
そう諭してくれたのは、水辺と今日の彼だった。
自分は砂時計の幻影から今度こそ解放されるだろうか…