#96 その敵

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鈴木健なめらかな社会とその敵』って本をたちよみ。
主な論点をならべると...

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社会というものを生態系のメタファーでとらえる(社会生物学
生態系というものをコンピュータのメタファーでとらえる(数理生態学
社会というものをコンピュータのメタファーでとらえる
→コンピュータ・サイエンス(情報理論)による社会学の基礎づけ

仮想通貨PICSY
→グーグル・ページランクのウェブサイトを人間に置き換えたもの
→アカデミック・ピア・レビューと同じ

分人の民主主義
分人-個人-共同体-国家-グローバル

伝播委任投票システム
→グーグル・ページランクのウェブサイトを、選挙の立候補者や住民投票の議案に置き換えたもの

正義の時代からゲームの時代へ

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人間を粒としてとらえているのが、メタファーとしては平凡だと思う。いわゆる物象化。
もしこの本に意味があるとしたら、話題を新古典派経済理論とか社会的選択理論にしぼって、今ある理論体系に対してどんな批評的意味があるか、という点にあるだろう。
こんなもので社会全体を覆うのは、やばい。