どん百姓

「ほっとするニュース セグウェイで通勤実験、つくば市職員軽快に エコ通勤に繋げたい」

http://mainichi.jp/select/wadai/hotto/news/20111004mog00m040013000c.html
いなかの小役人が日本のぬるま湯につかった人たちの代表例とされる。
基本的に、現代日本の人が誰でも関心を持つのは、金と健康とモテ(他人からの承認)。
その他の「過剰なもの」への関心は人によるし、全く無関心でも誰からも咎められない。
いなかで公務員になれば金は普通に暮らすのに必要な分だけ自動的に確保*1できる。モテ*2の帰結である結婚も相手をえらばなければ簡単にできる。
親と同居して食事もつくってもらって服はユニクロと役所支給の作業着だけ。
趣味は特になく、暇な時間には話のタネとして地元新聞を読み、ニコニコ動画を見る。
年金と税金を天引きで払って、車を買って、あとは貯金がたまるのみ。いつか新築の建売住宅が安く出たら買う予定。細かいことは気にしない。
そうなると、あと関心を持つのは健康だけ。
休日に緑地へ奥さんと出掛けて、散歩していたら近所の人に会って、「寒くなってきましたねぇ」「生姜湯は身体にいいですよぉ」「でも中国産はあぶないんでしょう?」「こわいわねぇ」「長生きしましょうねぇ」なんて会話をして帰ってくる。
ここは関西のような都会ではないので日常会話をおもしろくしようという意識ははたらかない。
ただただ健康につつがなく生きられればそれでいい。
・・・ほら、ここから出たくなってきた。*3

*1:金がたりなくなったら増税すればいい。極端に言えばその町の領域のなかにあるすべての資産をとりあげることもできる。

*2:ほどほどが大切。過剰に他者からの承認欲求があるとメンヘラかアイドル志望になってしまい、裕福で健康ないなか暮らしから遠ざかる。

*3:そんなに厭なら書かなければいい。と思われるだろうけど、書くことはたのしい。岡田利規という劇作家がどっかで「現代日本はいろんなところが機能不全を起こしていて厭な社会だねぇとは思うけれど、それを書いてしまえばたのしくなるから、劇作家ってのはいい仕事だ」って言ってた。あれだ。