墨東へ。

押上のレバ刺し「まるい」へ行きたかったのだが、駅からの道を1本まちがえてしまったことが決定的なエラーとなり、正三角形の1点から別々の方向へ進んだような状態となった。閉店時間に間に合わない。間抜けなことに。夜道は暗いため、月明かりに照らされた川向こうの街並み*1は、大通りの隙間に格子状に敷かれた舗装道路*2に面して、どこまでも似たような家と町工場と小料理店ばかり並んでいるように見えた。泣く泣く歩いて錦糸町駅へ向かう道すがら、閉店間近なのに大層にぎわっている「和カフェ」を発見し、スイーツ大好き人間な私としては居ても立ってもいられず、いや値段がやや高いので品書の前に立ち竦むこと数分ののち、店内へ。「北斎茶房」というらしい。
(http://r.tabelog.com/tokyo/A1312/A131201/13009563/)
主力メニューの一角らしき、バナナの載ったあんみつを注文したら、なかなかうまい。バナナはやっぱりあんみつには合わず、内装など少しこなれない感もあるが、いい食材を使っているのだろう、上品な味がする。いや、訂正しよう。一時期、上野「みはし」の「苺クリームあんみつ白玉入り」を週に3度も食べていたため、あんみつの味には異常にうるさくなったので、それを割り引くと「とてもうまい」という部類に入るはず。閉店後、店のオーナーと話したのだが、6年も店が続いているとは驚き。面白いのでまた来よう。
・・・
今月からはじめたアルバイトには、個人事業経営のイロハを学び取る、というのが裏テーマとしてあって、開店20年目に入った喫茶店の使えない新人として、水を汲んだり洗い物をしたり、単純作業に没頭しているのだが、来年の決算期には財務資料を見せてもらうことになっており、少しだけ、わくわくしている。銀行との攻防とか。
こういった、個人事業主からのフィールドリサーチを集めて、「東京で事業を経営すること」に関するまとまった知見を得られないだろうか?
それは後期近代社会についての何らかの意味ある論考となるはずだ。・・・ということを、ぼんやり考えて数ヶ月。
東京 五つ星の甘味処

*1:細かく言えば、隅田川の東、四つ目通りの西、浅草通り(都営浅草線)の南、総武線(京葉道路)の北のエリア。総武線(京葉道路)の南は、地図で見ると同じ街割りなのだが「空気」がちがう気がする。木場や門前仲町へ向かって、少しずつ海の近くの荒れた「空気」に近づいていくのだ。

*2:これ日本語あやしい。