ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』

停電の夜に (新潮文庫)

停電の夜に (新潮文庫)

個人的な理想として、できるかぎり丁寧に生きていたい、と思っている。
・・・
この短編集は高校のとき読んで、こういうふうになりたいと思っていたのだが、今読み返すと少し違って見える。
・・・
アメリカとインドの街角の感情を描いており、語り口はとても軽い。
演劇のようだ。あるいは映画のシナリオ。
各話ちゃんとオチがあって、読んで得した気になる。
いくつかの要素を組み合わせて構成されていることは、きっちりしていると思えるところもあり、描写が過剰で余計に見えるところもある。
淡々としている。状況描写と回想のみで場面が構成されている。