社会保障論。

いやぁ、社会保障論はとても熱いテーマである。そして、そこにはプランナー/デザイナーが誰もいない。

─技術料を導入すると、「適切な医療を受けられない人が出てくる」という指摘もありますが。

幕内 よくそういう議論になるよね。だけど「適切な医療」って何?日本は既に医療の水準が高いわけだよ。超高度な医療も社会保障の対象にしていいのかっていう問題がある。国の社会保障は、国民が健康を維持できる一定レベルの医療を提供すればいいんだよ。でも、国民は社会保障の枠組みの中でも超高度な医療を求める。そんなことやってるから保険財政が破綻しちゃうわけ。

高山 先生のおっしゃることは正論なんです。でも、社会は医師がそれを言ってはいけないと思ってますよね、昔から。

幕内 それで行き着いた果てが今でしょ。きれいごとじゃなくて、われわれの世代が問題点を明らかにしないと、後の世代に迷惑がかかるんだ。
(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t043/200904/510317_3.html)

うーん、あくまで仮説ベースの話だよね。システマチックに話をすすめたら、「医療費の削減のため、低品質な医療を一般市民への押し付けよう」という結論には、ならない気もするのだが・・・
だって、こういうのって、サービス水準の下限を法によって定めれば、市場に出回るサービス水準は、下限に張り付くじゃん。建築基準法ぎりぎりの建物、みたいな。(ここ、もう少しシステマチックに説明できないかな・・・)
むしろ、そもそも医療費を安く設定すれば、高品質な医療を行っても、「後の世代に迷惑がかかる」ことはありえない、とも言える。
帳尻を合わせるべき場所はそこではないのだ!と言いたいのだが、具体的なプランニングをするには、もう少し知識を貯めなければならないね。
社会保障の経済学